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東電と安全保安院 [原発・被曝関連]

5月2日
「東電役員の報酬」

東電の役員報酬の半額がカットされても、平均2300万円の年収なんだとか・・・(朝日新聞投稿によると)・・・じゃあ、今まで平均4600万円ということ・・・(驚)

それにしても、こんな事故を起こしても、おそらく国(税金)で補償、賠償をすることになるのに、それでも役員は平均2300万円・・・こんな高額な報酬をもらい続けるのか・・・と驚いた。
高額な報酬をもらい続ける役員がいる東電はこのまま存続するのだろうか・・・


そして、安全なところにいる現場を知らない役員がこれだけの報酬をもらう一方、危険な現場で働いている作業員たちの報酬は・・・と思う。

しかし役員報酬半額カットでも2300万円・・・納得できない。
(官僚達が天下りしたいはずである。どんな手段を使ってでも、こういった電力会社を残し、独占状態を続けさせるのかもしれない)

自分たちはこれだけ報酬をもらっておきながら、原発のコストを下げたいがために、技術者の言うことに耳を貸さず、対策を立てず、電源を喪失するようなことになり、大事故を起こした・・・
(ま、それでも、なんだか聞くところによると、原発事業は国策なので、電力会社は原発事業をせざるを得ない状況だったとも言う)

とにかく、早急に電力の自由化をやってほしい、と思う。
これは原発反対者も、電力会社と癒着していない原発推進者も同じ意見だと思う。抵抗するのは、独占状態の今の電力会社と、それと癒着している政治家、官僚、メーカーなのだろう。

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4月24日
「責めるべきは東電ではなくお役人」

東電が批判の的になりがちだが、よくよく考えてみたら・・・原子力の安全チェック、監視できていなかった国(お役人)が悪いとの意見に、「たしかに、そうだよな」と思った。
http://takedanet.com/2011/04/57_00fe.htmlより以下、抜粋転載。

・・・・・・

東電は私企業ですから、時に間違ったこと、悪いことをします。でも原子力は危険だからこそ、国に多くの役人がいて「監視」しているのです。

東電が「甘い津波予想」で原発の申請をしたとき、それをチェックするのは第一に保安院(経産省)、第二に安全委員会(内閣府)なのです。東電が甘いのは仕方が無いとしても、私たちの税金で監視している人は何もやっていないという事なのです。

そして、その人達(保安院)は謝りません。院長すら出てきません。チェックしなかったことを悪いとも思っていないのです。東電は私企業です。それに対してお役所は税金で私たちが監視を頼んでいるんです。

・・・・・・
転載終わり。

東電のップや役員は「辞めて責任を取る」ということになるだろうが、安全保安院はおそらく誰も責任をとらないだろう。

国民はこれを許してはいけないと思った。
東電よりも、よほどタチが悪いのは、これらお役人さんたちだろう。責任をとりたくないので、反省もしない。

なので、原発を続ければ、きっとまた同じことが起こるだろう。(役人は責任をとらないので、仕事もおざなりになりがちになり・・・すると、原発を国営化、国有化するのは危険かもしれない)
だから原発はやめたほうがいいかもしれない。

責めるべきは、東電よりも安全保安院かも、と私も思う。

ほか、武田邦彦氏のサイトにはいろいろな情報がある。ご参考までに。http://takedanet.com/
国の言うことはあまり信じてはいけないのかもしれない。それは、もう太平洋戦争時から変わらないのかもしれない。

役人はめったに責任を問われることはない。責任を取らない者は信用できない。

そして、国が信用できない以上、原発のような危険なものに手を出すべきではないのかもしれない。原発事故で犠牲になるのは、原発の近隣(といっても、農産畜産物や海が汚染されれば他県含め非常に広範囲の)住民であり、そこに従事する現場作業員である。そして賠償や補償などの尻拭いは結局、国民(税金)がすることになるのだろうから。

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4月21日
「えげつない話題」

堅い話題が続いているので、あえてこれをとりあげてみる・・・

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原発・池田信夫氏フィーバー(その2) [原発・被曝関連]

前回「池田信夫氏VS孫正義氏」では、池田氏の毒入りのツイッター発言ばかりを取り上げてしまったので、池田氏のまともで説得力のある発言を紹介。
そして、ツイッター発言に惑わされずに、長文の池田氏の記事をちゃんと読めば、池田氏VS孫氏ではなく、孫氏へ期待しているからこその池田氏の孫氏への提言と受け取れる。

・・・・・・
追加分

池田氏のブログ
○「酒やタバコは放射線より怖い」
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51703648.htmlより
以下、転載
・・・・・・

発がんリスク

受動喫煙の女性 1.02~1.03倍
野菜不足 1.06倍
放射線被曝100~200mSv 1.08倍
塩分の取りすぎ 1.11~1.15倍
放射線被曝200~500mSv 1.16倍
運動不足 1.15~1.19倍
肥満 1.22倍
放射線1Sv 1.4倍
毎日2合以上の飲酒 1.4倍
放射線被曝2Sv 1.6倍
喫煙 1.6倍
毎日3合以上の飲酒 1.6倍

・・・・・・
転載終わり。

国立ガンセンターの調べによる数字だという。
武田邦彦氏のブログ記事と合わせて読んでみて、個人的判断をすればいいと思う。ただし、被曝以外の、喫煙、野菜不足、運動不足、塩分のとりすぎ、肥満、飲酒は・・・自己責任・・・である。

そして、「野菜不足」って、どの程度の?塩分の摂りすぎもどの程度?受動喫煙ってどの程度の煙?どのくらいの期間?という具合に、曖昧だ。
どういうデータの取り方をして、そういう表になったのか・・・(それは全てのデータに言えることだが)
曖昧なほど数字の操作が出来る。

では、同感した他の方のコメントも紹介。以下転載

・・・・・・

日本人のがん罹患率は生涯で50%であり、放射線の影響で54%にしかならないと言っているが、その解釈の仕方があまりにも文系的だ。日本人のがん罹患率は59歳まででは10%に満たない。
仮に生涯で100人中50人がガンになるところを、放射線の影響で54人になるとして、その+4人がどの年齢層で現れるかが問題。
実証データがあるかどうかは知らないが、仮に59歳までにガンになる10人が14人になるとすれば、人の生活設計を考えるうえで、この影響は大きい。

・・・・・・
転載終わり。

・・・・・・
では、まず池田信夫氏のブログより

○「原発の安全性よ経済性についての数字」
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51703447.html

↑他の人のコメントもとても参考になる。

ただ、素人の私は、原発が大事故(レベル7)を起こした時の損害は、国家規模で経済的ダメージを受け、火力の大事故の経済的損害とは較べ物にならないと思っているけれど・・・。

そして、おそらく原発が大事故を起こす時は、大震災が起きた時だろう。
大震災で国も経済が大打撃を受けた上に、原発事故による損害が重なるのである。国家的危機に陥るといっても過言ではない気がする。

原発が大事故を起こした時の経済的リスクと、火力が大事故を起こした時の経済的リスクは、やはり圧倒的に原発が大きいと思うのだが。(もちろん、原発は事故を起こす確率は低いのだろうから、事故の頻度も掛け合わせた数字ということで考えても、レベル7の原発事故のほうがリスクが大きいように思う。火力事故で、国家的危機に陥るというのは考えにくいからだ)

課題が残る「放射性廃棄物の最終処理」について、池田氏は「途上国に開発援助と交換で引き取ってもらうことも可能である。世界には人の立ち入らない砂漠や山地はいくらでもあり、有害な産業廃棄物も放射性物質だけではない。これはコストの問題にすぎず、原発を全面的に廃止する根拠にはならない。」と言っている。
この件に関し、ツイッターでも「排出権取引と同じで、道義的にはひっかかるが、経済的には合理的」と発言。

経済的に考えるか、道義的に考えるか・・・国のあり方が問われそうだ・・・



○「再生可能エネルギーは原発の代わりにならない」
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51701378.htmlより、
以下、抜粋転載
・・・・・・

私は太陽光に意味がないと言っているのではない。その用途は家庭用の小規模な利用が適しており、原発の代わりにはならないのだ。電力会社は、電圧や周波数の調整が面倒なので、料金だけ払って再生可能エネルギーの電力を捨てている。福島事故のあとは、送電網の調整ができないので電力の卸売市場は停止されている。

つまり最大の障害は、技術ではないのだ。電力会社が送電網ももっているため、IPP(独立系発電事業者)との公正競争が成り立たないことが根本問題で、この構造が続くかぎり、再生可能エネルギーは補助金に頼らざるをえない。これは孫氏が「光の道」で激しく糾弾したNTTの独占を維持する構造と同じである。

もちろんNTTと同じく、発送電分離のコストは(経済的にも技術的にも)大きいので、電力会社は全力で抵抗するだろう。昨今出ている政府の東電救済案は現在の東電を丸ごとベイルアウトしようというもので、このままではどさくさにまぎれて改革は幕引きされてしまう。

だから孫氏が本当に再生可能エネルギーが原発より安いと思うのなら、発送電の分離を提案し、みずから投資してIPPに参入してはどうだろうか。経産省の改革派も、それを待っている。

・・・・・・
転載、終わり。

そうか~、まずは送電線の分離なのかあ・・・
電力会社は全力で抵抗・・・なので、世論はこれを動かす方向へ持っていかなくてはいけないのかもしれない。

まず何から手を付けるべきなのか、なのかもしれない。
それは脱原発よりも、発想電の分離(電力事業の自由化)が優先されるのかもしれない。

ゆるやかに「脱原発」へ向うにしろ、まずは原発への依存度を低くしようということでの、各家庭の「太陽光発電」(真夏の昼間の冷房はこれでなんとか・・・)は有効なのだろう。もちろん、ある程度「経済的余裕のあるご家庭」ということになるのだろうけれど、それでも需要が多ければ、コストも下がっていくだろう、と素人ながらに思うのだけど。



池田氏のニューズウイークのコラムより

○「メディアのバイアスが作る放射能の恐怖」
http://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2011/03/post-303.php

たとえば・・・ちょっと基準値を上回った放射線汚染された野菜を摂取することと、野菜を摂取しないこと(栄養バランスが偏ること)と、どちらが健康被害のリスクが高いかというと、私は「野菜を摂らないこと」のほうがリスクが高いと思う。(あくまで私の意見ね)

低線量被曝=発がん性を気にするのであれば、タバコ、農薬を気にしたほうがいい、と池田氏がいうのは、もっともなことだと思う。

たしかに「放射能」だけ「特別扱い」されている気もする。(それは今まで「被曝被害」について、情報を得ることもしなかったし、無知だったからだ)

ただ武田邦彦氏のブログにもあるように「被曝しないに越したことはない」ということで、タバコの煙を避けるのと同じ、農薬を落とすため野菜はきちんと洗って料理するのと同じ、気をつける程度でいいのではと思っている。


○「補助金漬けの自然エネルギーで脱原発派でいるのか」
http://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2011/04/post-318.php

↑孫氏への問いかけ、アドバイスとも受け取れる。たぶん孫氏に期待しているからこそ、なのかもしれない。


○盛り上がる東電解体論議で送電線分離は実現するのか」
http://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2011/04/post-308.php

↑池田氏は「電力のインターネットを実現するには、送電部門を分離して東日本の送電網を一つの会社に統合するなどの抜本的な改革が必要だろう。しかし問題は政治の指導力が弱く、インターネットのときの孫正義氏のような起業家が現れないことだ。新たなエネルギー革命を起こすには、革命家が必要である。」と孫氏へ期待を込めて訴えているのだろう。


ほか、ニューズウイークでの池田氏のコラム目次
http://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/



池田氏のアゴラでの記事より

○「自然エネルギー財団より電力事業のイノベーションを」
http://agora-web.jp/archives/1312035.htmlより
以下、抜粋転載。
・・・・・・

業界が孫氏に期待しているのは、IPP(独立系発電事業者)として電力事業に参入することだ。霞ヶ関では、東電の解体や発送電の分離が論議されているが、いくら送電網を分離しても、新しい事業者が参入しなければ意味がない。いま日本には50以上のIPPがあるが、ほとんどは重厚長大企業やガス会社などの公益企業で、東電に正面から挑戦するベンチャー企業はいない。

・・・・・・
転載終わり。

なるほど、孫さんに言いたいのはこういうことなのか、と。
ツイッターで絡む発言は「なんだかな~」だった池田氏であるが・・・
ただ、孫さんがやろうとしているものは何なのか、具体的にはまだよくは分からない。これからなんだと思う。


○「安全神話からリスク負担へ」
http://agora-web.jp/archives/1302639.htmlより
以下、抜粋転載
・・・・・・

原発事故のリスクはゼロではないのだから、いざ起ったときの被害が最小になるように立地するのが当然です。
ところが地元や反対派は「リスクをゼロにしろ」と主張し、国と電力会社は「リスクはゼロだ」と言い張ってきました。

今後の日本のエネルギー政策を考える場合、原発を新たに建設することは当分は無理だとしても、既存の原発を止めることはできない。安全対策を講じた上で、そのリスクについて理解を求めるしかないでしょう。その場合、大事なことは、原発は危険だという今や自明の事実を前提にしてリスク負担を考えることです。

・・・・・・
転載終わり。

リスクはある、ということを前提にしないと、始まらない、ということで・・・
しかし、どこも「リスクなど引き受けたがらない」だろうな・・・(だから電力会社と国は「安全だ」とウソをついてきたのだな)
ただし、そのリスクがどの程度のものなのか、最悪の事故が起きたときに漏れてしまう放射線量はどのくらいなのか、などなど冷静に見ることが必要なのかもしれない。
そして、低線量被曝がどのくらい害があるのか、もしくは無害なのか、このへんも「はっきり」させないと、リスクを正しく理解できないだろう。が、「はっきりできない」から、住民は長期避難させられ、生活を壊されることになり、リスクが高い、ということになるのである。

それにしても・・・
「東京都に危険なものを作ると、大事故が起きた時、都民、近県民を避難させるのが大変(リスク=被害も大きくなる)だから、人の少ない地域に誘致する」というのは、「道義的には問題あるが経済的には合理的」なのだろう・・・

もちろん、経済優先も大事だろうし・・・経済が落ち込めば、いろんなマイナス面が出てくるだろうし、道義的を湯銭するのは所詮「きれいごと」かもしれないが・・・

危険なものを押し付ける(負担させる)代わりに、その対価は払うということで・・・最終的に「お金で解決」ということになるのだろう。
莫大なお金を積まれれば・・・大事故の可能性は低いのだし(しかしゼロではない)、原発を受け入れるところもあるのかもしれないが。・・・住民たちが判断することになるのだろう。もちろん、いくらお金を積まれようが拒否する人もたくさんいるだろう。



○「リスクにあなたは騙される」
http://agora-web.jp/archives/1308615.html

↑被曝による死亡率がいくら低くても、ゼロであっても、長期避難させられ生活を壊されるリスクは受け入れがたい。もちろん、被曝による健康被害は無害であり、事故が起きて放射能が漏れても、避難する必要などなければいいのだけど。私が原発近隣住民であれば、そう思う。


○「原発は経済問題である」
http://agora-web.jp/archives/1290845.htmlより
以下、抜粋転載
・・・・・・

今回の事故で明らかになったのは、軽水炉のリスクはゼロではないが、最悪の条件でも多くの人命を奪うチェルノブイリ型の事故は起こらないということです。最悪の場合に1万人以上が死ぬような技術は比較対象にもならないが、今回の程度ならトレードオフを考えることは可能でしょう。今回の事故を詳細に検討し、経済性とリスクを客観的に比較して国民が選択するしかないと思います。

・・・・・・
転載終わり。

最悪、長期避難させられることを考えると、やはりそのリスクは大きい。
トレードオフということで、莫大なお金を積まれれば・・・原発を受け入れてもいいという人は出てくるかもしれないが。(大事故を起こす確率は低いだろうから)


○「豊かな日本の終わり」
http://agora-web.jp/archives/1287220.htmlより
以下、抜粋転載

・・・・・・
原発は技術の問題ではなく、こうしたリスクとエネルギーの安定供給というメリットをどう評価するかという経済問題なのです。

・・・・・・
転載終わり。

「今すぐに全ての原発を止めろ」という反原発派の人とは、私も意見は合わないかもしれない。

すべての原発を停止、解体、核燃料の処理をするのに、莫大な費用がかかり、まだ代替エネルギーが整備されない中、大停電も「しょっちゅう起き、経済はとことん落ち込み、税収も落ち込み、大増税せざるを得ず、ますます経済は落ち込み、税収がないので、いろいろと削らないとならず、一番お金を食う福祉も削ることになり、ということになるので、生活困窮者があふれ、生活保護破綻、ホームレスが増え、死者も増え・・・となれば、原発リスク(被曝によって健康を害するリスクと生活を壊されるリスク)よりも大きくなる気がするので。

経済維持ができる程度に、ゆるやかに脱原発ができれば、と。

その前に、電力会社の独占状態をやめさせる。
独占状態がなくなれば、相当、いろんなところが健全化するのではとも期待。
けど、おそらく、これが一番難しいのかもしれない。

原発を縮小すると、果たして、どこまで経済的ダメージを負うのかも、素人の私には具体的には分からないので。



ほか、参考になる池田氏のアゴラでの記事

○「問題は脱原発ではなく電力の全面自由化である」
http://agora-web.jp/archives/1305863.html

↑私も、「脱原発」よりも優先順位は「電力の自由化」だと思う。その先で「脱原発」ができるといい、とは思っているが。


○「原子力の時代は終わった」
http://agora-web.jp/archives/1318820.html

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ほか、池田氏ではなく・・・藤沢数希氏の記事
「原発を擁護する」http://agora-web.jp/archives/1294623.htmlより
以下、抜粋転載。
・・・・・・

原発を止めて、核燃料廃棄物を適切に処理し、廃炉にすることは極めて難しく、その技術もまだ確立されているとはいえない。一番安価な方法は、原発に制御棒を入れ、核燃料の余熱を管理しながら稼動させ続けることだ。そんなリスクのある「発電しない原発」、つまり何の経済的な恩恵もない原発を抱え続けることに何か意味があるのだろうか? 地元住民にとってもそれは決していい選択肢とはいえない、と筆者は思う。

・・・・・
転載終わり。

だから「稼動してしまった原発はこのまま続けろ」ということが言いたいのだろう。
使用済み核燃料廃棄物の処理がいかに難しいのかが分かった。
とにかく、少なくとも、原発はこれ以上、増設してはいけない、ということだ。


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○「最近の池田氏のツイッター発言」紹介

【何度も書いたように、私は軽水炉はもうコスト的にだめだと思うが、それ以外の原子炉の技術的な可能性をさぐるのはやめるべきではない。受動的安全装置が本当に実用化すれば、死亡事故のリスクはゼロになる。】

↑リスクゼロ・・・素人なので分からないが、「安全神話」とは違うのか・・・


【「分散エネルギー財団」にして、ガスタービンやスマグリの開発もしたほうがいいと思う。 RT @ken73ok: 孫さん、今回ブランドイメージ上手く固まったし、普通のPPSと違って通信でデマンドサイドも握っているので、従来にない面白い絵が描けると思います。 @masason】

↑孫さんへのアドバイス、と受け取れる。「なるほど」とも思う。

原発・池田信夫氏VS孫正義氏 [原発・被曝関連]

これだけ原発について書いている私は、きっと池田氏の言う「原発ヒステリー」なのだろう^^

さてさて、原発問題を扱うテレビ番組の論調もだいぶ変わってきたようで・・・
今日の朝の日テレでは、孫さんの自然エネルギー財団設立」のことも扱い、原発問題討論の場で発言する有識者たちは、今度は「脱原発派」ばかり(私にはそう見えた)で、原発推進者がいない・・・

(・・・というか、今、原発推進者はこういったところで発言する勇気はないのだろう。テレビの討論に出られない・・・たぶん、袋叩きにあうだろうし、視聴者からも反感もたれるだろうから・・・しかし、これもまた人選が偏っているかもしれない)

まあ、ともかく・・・
いやあ、ほんとうに、政治家(献金や票集めに)、官僚(天下りのため)、地域独占電力会社、原発関連メーカーが癒着していたんだなあ、と。

原発止めることよりも(・・・浜岡は止めたほうがいいという意見をよく聞くけど、とりあえずいろいろ知ることが大事ということで、勝間和代氏の浜岡原発のレポートをリンクしておきます→http://real-japan.org/2011/04/28/484/・・・)
まず電力会社の独占状態を速やかになんとかしないといかんな~と思った。世論の「脱原発」の風が強く吹いているうちに。

日本社会の中枢にいる利権に群がる原発推進派の力はこんなことではへこたれないだろうし、利権を守るためならば何でもやるだろうから、「脱原発」の世論の風は強すぎるくらいでいいのかもしれない。

ただ、もしかしたら、この「強すぎる風」に対し、池田氏は「もっと冷静になれ」と言いたいのかもしれない。

しかし、原発推進派の利権を守ろうとする力は相当強力だと思うので、私は「脱原発」に肩入れする。

もちろん、池田氏のおっしゃるとおり、現在の首都圏では、放射線被曝には気にしなくて良い、と私も思っている。この程度の放射線被曝を気にするなら、タバコの煙を気にしたほうがいいだろう、と・・・この点は池田氏に同意、同感しているのだ。

被曝リスクについても・・・大人については、被曝を避けるため、原発近隣住民が長期避難を強いられることにより、従来の仕事を奪われ、避難生活による心身の疲労で健康を崩すリスクのほうがはるかに高いと、私も思う。
ただし、子どもの被曝リスクについては、やはり「警戒するに越したことはない」と考えているが。

しかしそれは、あくまでも、いろんなデータや説を耳にし、これが信用できるのでは、という素人判断である。いろんな説を聞きつつ、どの説を信じるか、どこかで個人的判断をしなくていけないだろう。
当ブログでは「私はこう思う」というのを書いているに過ぎない。

池田氏の言うことにも耳を傾けつつ、いろんな人の言うことを聞いてみる。全てを否定してはいけないと思う。
反対に、孫氏の言うことも全て「正しい」とは思っていない。そういう点では、池田氏の批判発言もきちんと聞き、そこに説得力があるかどうか、個人個人が判断すればいいことだと思う。

ただし、ただの悪口ではまったく説得力はない。
(この点、池田氏は惜しい・・・あくまで批判にとどめ、皮肉や悪口はやめればいいのに。悪口を言っただけで、信用度は落ちてしまう。ツイッターも公の場である)

そして、私がここで池田氏の発言について長々取り上げるということは、池田氏の発言に興味を持った、ということでもあるのだ。

池田さんも孫さんのことがものすごく気になるのだろう。

ツイッターでの毒発言はともかくとして・・・池田氏のブログでは「なるほど」と思わせてくれるもの、勉強になる内容のものも書かれている。http://ikedanobuo.livedoor.biz/

とにかく、いろんな人の発言に耳を傾け、まずは知ることが大事かな、ということで。


では・・・
以下、池田氏の孫正義氏への発言を紹介。
http://hiwihhi.com/ikedanobより以下、転載。

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原発・池田信夫氏フィーバー(その1) [原発・被曝関連]

タイトルがいささか不謹慎で申し訳ありません。ずっと堅い話題が続いているので、タイトルだけでも「やわらかく」ということで・・・内容は真面目です。

ーーーーーーーーーーーーーー
まず、最初に・・・
私は池田信夫氏の発言全てを否定し、全てを批判しているわけではない。
「なるほど」と思えるところもあるということで誤解なきよう・・・

それは、石原都知事にもホリエモンにも勝間さんにも言えることで・・・

その人の言っていること全てを否定するなんてことはありえない。
それぞれ「なるほど」と思う発言もあり、そういったところは同感、共感する。

で、話題にしてわざわざ取り上げるということは、興味をもった、気になる、ということなのだ。

池田氏のブログは、以前「原発(その10)」http://kayashi.blog.so-net.ne.jp/2011-04-25-1でも取り上げたが、池田氏のツイッター発言がちょいと過激だったので、改めて反論・感想を述べてみる。


それでは・・・http://hiwihhi.com/ikedanobより
池田信夫氏のツイッター発言を取り上げながら、感想を綴る。

※ちなみに:@ikedanobも、池田氏の発言。


池田信夫氏のツイッターでは

【「自然エネルギーで100%まかなえる」というのは立派なデマです。RT @yuk1ea6e: 飯田さんもですか? RT:@ikedanob 彼につながってるデマゴーグは、宮台真司、武田邦彦、広瀬隆、小出裕章、飯田哲也…きりがない。 RT @sukuraia: 今回の震災では二階堂ドットコム、きっこ、勝谷や秋元貴之辺りがとりわけ酷いデマを流しているようですね。デマ発生源になっているのが上杉隆】

というようなことが言われていたようで・・・
自分と考えが違う人たち、違う説を持つ人たちを「デマ扱い」するとは、ちょっと乱暴だと思った。

孫正義氏に対しても、池田氏は「デマ扱い」をしている。

ちなみに「被曝の危険性を訴えること」と、「風評被害を生む」「福島の人を差別する人たちがいる」ことについては、別問題だ。
「デマを流しているから、差別を助長している、風評被害を生んでいる」と言いたいのだろうが、そもそも池田氏が批判している人たちの言っていることが「デマ」なのかどうか、放射線関係の専門家でもない池田氏がなぜ「デマ」という判断が下せるのか?・・・自分が支持している説やデータがすべて正しいとでも思っているとしたら、そっちのほうが問題かもしれない。



池田氏は一般の人に対しての発言↓

【こういうのがたくさん来る馬鹿コメントの典型。放射能それ自体が悪だと思い込んで、問題が発癌性だということを知らない。 RT @darth_verty: リスクの性質から、規模も違う。火力水力で放射線は出ない】


ということで
・・・「原発のリスクの性質、規模は違う」と思う私も、池田氏からしてみれば馬鹿なのね^^;

放射線被曝=発ガンリスクということは多くの人は認識している・・・
だから、他の事故とは性質が違い、経済的な打撃が凄まじく、国際的信用も落ちたりして、リスクの規模が違うのだ。

と、この一般の人も言いたかったのではないか、と。

もちろん、池田氏は「原発(被曝=発がん性)を恐れるならば、喫煙など恐れるべきものがほかにあるだろうに、喫煙についてはそれほど騒がれていない。なのに被曝について騒ぎすぎだ」と言いたいのだろう。

その点は、池田氏の言うことももっともだと思う。
被曝をやみくもに恐れることはない、と。


しかし池田氏の

【統計的に有意ではない微量の放射線のリスクをヒステリックに気にする人たちが、はるかに危険な間接喫煙のリスクを許容している理由が不明。どちらも将来の健康のリスク。発癌に関係、も同じ。違いは、日常的に慣れているかどうか、が有力か。煙が見えるが放射線は見えないも?】

との発言については・・・

喫煙は自己責任、受動喫煙も、禁煙席を選べばいい。喫煙者から離れればいい。なので原発事故による被曝と同列に語るのはおかしい、と私は思う。

「間接喫煙」(受動喫煙)については、その害が分かってきたから、社会は「原則禁煙」となりつつあるし、禁煙席を選べるようにもなっているし、喫煙者は堂々と喫煙できなくなってきているから、簡単に逃れられる。

ヒステリックとは、どのような人たちを指しているのだろう?
「被曝のリスクをちょっとでも気にする人」を「ヒステリック」と言っているのだとしたら・・・赤ちゃんや小さい子供をもつ親御さんにしてみれば気になるのは当然だろう。

被曝のリスクが一番高いのは、小さい子どもなのだ。
池田氏はこのことも否定するのだろうか?低線量被曝は無害だから、赤ちゃんや小さい子どもにも無害だと?
しかし低線量被曝が無害だといい切る専門家は、放射線治療医師の近藤誠氏によれば、まだまだ少数とのこと。

「微量の放射線リスクが統計的に有意ではないかどうか」「どれが正しいデータなのかどうか」は分からないのだ。専門家による、さまざまなところから、さまざまなデータがあり、さまざまな説があるのだ。

それとも「直線仮説=低量線被曝も有害」を支持している専門家も、池田氏にしてみれば「デマを流している人」になるのだろうか?

ご自分が支持している「低量線被曝無害説」が100パーセント正しいと、今の時点で思い込んでいるとしたら、そちらのほうが危険なのでは?

・・・と馬鹿な私は思う^^;


もちろん、現在の放射線量での「発がん性」を怖がるよりも、タバコの害を怖がるべきでは?、というのはもっともなことで・・・
受動喫煙の害も知られるようになり、だから「禁煙が原則」という社会になりつつあるのだ。社会は変わっていくのである。危険だと認知されたものは、社会によって制限されるのだ。

つまり、喫煙と同じく、原発も制限、縮小されるべきでは、ということだ。

原発(被曝)リスクに対し、喫煙リスクを持ち出した池田氏だが、「制限されるべきもの」「縮小されるべきもの」としては、同じかもしれない。

被曝の危険性については、科学的に理解しろ、と言われても、その科学(被曝による発がん性)が仮説の状態であり、どの仮説が正しいのか、まだよく分かっていないのだ。

原発が近くにあったら、もし大事故が起きたら、被曝のことを含め、生活が破壊されるし、水や農産畜産物など、どこがどれくらい汚染されるのか未知数・・・やはり「原発が怖い」のは当然だろう。

「被曝しないため、させないため」に、避難したり、農畜産物を破棄しなければならなかったりし、それが生活破壊へつながる。

池田氏の「原発事故の被曝など、大量の放射線が漏れても、時間がたてば、低線量になるので、被曝しても無害、子どもにも無害、少なくともタバコより害はない、原発事故など恐れるに足らず」という説が、本当は正しくて、専門家たちを納得させ、世界中に認知されればよいが、現実はそうではない。

原発事故が起き、大量の放射線が漏れれば、近隣住民たちは避難させられ、生活は壊されるのである。

そのことを怖がるのは当然のことだろう。
タバコと同列にできない。

そして「低線量被曝は無害という説は不確実だ」ということは前回に述べたとおり。

誤解なきよう・・・「低線量被曝無害説」(しきい値仮説)を否定しているのではなく、「本当かどうか分からない」ということだ。それは「低線量被曝有害説」(直線仮説)も同様だ。


なので・・・

【まだ「体内被曝」の話が続いてますが、原発による体内被曝なんて、首都圏では無視できるレベル。それより受動喫煙のほうがはるかに恐い。これは選べない】

という池田氏の発言については・・・

受動喫煙はすぐに逃げられる。喫煙者から離れればいいのだし、禁煙席を選べばいい・・・と私だけでなく、多くの人も思ったのだろう。
何度も書いているが、今は「禁煙が原則」であり、喫煙者は遠慮しなければならない社会になっているのだ。
従って「受動喫煙しないように選べる」のである。


また、池田氏はこのようにも発言↓

【問題は個人の選択ではなく公共政策だから「タバコは選べるが放射能は選べない」というのは社会全体のリスクの大きさとは無関係。発癌物質の除去という全体最適からみると、原発を止めるよりタバコを禁止するほうがはるかに効果的。】

ならば、原発事故が起こって、放射線が漏れても、噴出しても、近隣住民は避難などしなくて良い、ということなり、汚染された水道水も飲んで構わないということになる。赤ちゃん、小さい子供を含めて、だ。

しかし、それを支持する専門家はいるのだろうか。

チェルノブイリの子どもに「甲状腺がん」が増えたのは、どう説明するんだろう。
反対に、子どもの受動喫煙で、甲状腺がんが増えた、小児ガンが増えた、というのはあまり聞いたことがないのだけど。

そして、水が放射線汚染され、水道水が飲料として使えなくなるだけでも、非常に厄介で大変なことだ。
タバコなんかと比較にならないと思うのだけど。

しかし、池田氏によれば、汚染された水も、喫煙(受動喫煙)に較べたら、発がん性が少ない、とのことなので、放射線汚染された水も体内に取り込んでいいということらしい。赤ちゃん含めて。

・・・と、これまでの池田氏の発言を読めば、そう捉えられても仕方ないと思うのだが・・・それとも私の読解力が足りないのだろうか?


そして、池田氏の

【おもしろいことに、私のTLにはほとんど(孫正義氏を除いて)「原発こわい」という類の話は出てこないのに、mentionには山のように出てくる。「有識者」って問題を客観的に見られる人のことですね】

という発言に、「客観的って何?」と(苦笑)

今の段階で、専門家でもない池田氏が「低線量被曝無害説」を支持していることが客観的だ、とは思えないのだけど。

客観的に見るならば、「低線量被曝無害説」という仮説がある、ということしか言えないのだ。


ただし、池田氏は

【私が「原発推進派」だと言う人は、私が「原発を推進する」と言った証拠を出せ。私が「軽水炉は危険だ」とか「経済性に疑問がある」と言ってきた証拠はいくらでもあるが、その逆はない】

とも発言。

池田氏は「原発推進派」ではないということは分かった。
確かに池田氏のブログでは「原発推進派にとって都合の悪いこと」もちゃんと書いてある。


ツイッターでも

【AERA増刊号「原発と日本人」 http://ow.ly­/4Hd73 私は「原発は火力より安全だが、核燃料サイクルや損害賠償を考えると経済的にアウト」とコメントしている】

と発言。


じゃあ、なぜ反原発派につっかかるのか・・・
それは、池田氏は反原発派を軽蔑しているだけなのだという。↓

【私が反原発派を軽蔑するのは、彼らが近代文明に懐疑的だからではなく、十分懐疑的じゃないから。原発を否定するなら、太陽から電力をつくって多生産・多消費文明を維持するという発想こそ反自然的。http://ow.ly­/1sGkM0】


原発推進派ではないという池田氏・・・だが、少なくとも池田氏は「原発を減らしたほうがいい」とは考えていないように思う。
減らしもしないが増やしもせず、「現状維持」ということなのか、そのへんは明確にしてほしいものだ。
だから「原発推進派だ」という誤解を与えているのだろう。

コメントしてくる人を「馬鹿呼ばわり」してないで、そのへんをはっきりさせておけばいいことだ。

原発を増やすということに賛成であれば、増やすのは仕方ないと思うのであれば、立派な「原発推進者」である。

脱原発を訴えている人たちも「今すぐ、全ての原発を止めろ」と言っている人は少数だろう。
多くは、長い時間をかけながら少しずつ減らしていこう、と思っているようだ。


しかし、池田氏にしてみれば「脱原発=反原発」は宗教ということらしい。↓

【反原発は宗教としては理解できるけど、それは個人の趣味の世界にしてほしい。RT @shamilsh: 「酒もタバコも自動車も原発より危険」という当たり前の話。でも、それをそのまま反映させて社会を作るとサウジアラビアみたいな世の中に… http://deck.ly­/~gSKd9】


いやはや・・・原発から出る「高レベル放射性廃棄物の最終処理」でさえ未だにできていないのは、それが厄介な代物で、かなり危険だから、じゃないのか???

酒やタバコ、自動車と、同列で較べているのが、本当に理解できない。

ちなみに、最終処理を行っているわけではないが・・・六ヶ所村の処理施設は満杯らしい。
どこも引き受け手がないのが現状。

原発をこのまま続ければ、使用済み核燃料は増えていく一方だと聞く。
未だに最終処理できてないのに、どうするのだ?

池田氏に「高レベル放射性廃棄物について」語って欲しい。

もしかして、「高レベル放射性廃棄物は危険ではない。それよりも酒、たばこ、自動車のほうが危険」なんだろうか???
「放射性廃棄物の最終処理など、未来の問題(未来に押し付ければいい)であり、現在の問題ではない」とでも???


と、ここで、ふと思う。
原発に「危険」「怖い」という言葉を使うから、池田氏には伝わらないのかもしれない。
「厄介」という言葉ならば、しっくりくるかもしれない。

「原発は危険」というよりも「厄介」だと。

原発は酒、タバコ、自動車、飛行機、火力に較べて、高レベル放射性廃棄物の最終処理を含め、取り扱いや管理が「厄介」だと。

被曝のことも「仮説」で成り立っているため、不確実で、未知なところがあり、計り知れないところがある、ということでも「厄介」だ。

だから、縮小していくべきだ、と私は思うのだが。


と、長くなってしまったので・・・
池田氏の執拗?な孫正義氏に対する発言については、また次回。


ーーーーーーーーーーーーーー
では、専門家による自然エネルギー開発について、記事を紹介。
(池田氏は、こういった人たちも【デマ】【詐欺師】扱いするんだろうか・・・)


「風力発電について」
週刊SPAより転載。

続きを読む


原発推進派?による被曝被害考察に対する反論 [原発・被曝関連]

今回の原発被曝についても、いろんなことが言われているようだ。
「微量の放射線は無害」「むしろ健康に良い」という記事も見かける。

そこで、原発推進派か反対派か、というのは置いておいて、「微量の放射線は有害か?無害か?」ということで、いろんなサイトや記事を紹介してみる。

(なお、今回の記事は、ほとんど池田信夫氏に対する反論めいたものになってしまった・・・)

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○微量の放射線による健康被害について

池田信夫氏は「微量の放射線は人体に無害である」http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51701936.htmlと言っている。
勝間和代氏も「チェルノブイリのデータ」を用い、子どもの甲状腺がん以外では、ガンの発生率も変化なし、ということで、子どもに対する放射性ヨウ素内部被曝に気をつければ、健康被害はない、と。

しかし総合工学研究所所属の元内閣府原子力委員会専門委員だった武田邦彦氏のブログhttp://takedanet.com/を読むと、やはり微量でも被曝しないに越したことはなさそうだ。
そして、「きっこのブログ」では、原発の近隣住民のガン発生率の高さが指摘されている。

また、当ブログ「原発被曝健康被害」http://kayashi.blog.so-net.ne.jp/2011-04-17でも紹介したが、
慶応大医学部放射線治療科医師の近藤誠医師も「100ミリシーベルト以下の放射線量ならば安心というのは嘘」http://gendai.net/articles/view/syakai/129864と発言し・・・
「05年に英国の有力医学雑誌に掲載された15カ国の原発労働者40万人を追跡調査したリポートでは、50mSv以下の被曝線量であっても発がんリスクが高まると報告されたのです」と言っている。

日本経済新聞では、年間100ミリシーベルトで、受動喫煙なみのリスク、と言っている。
(ちなみに「年間60ミリシーベルトで、喫煙者なみのリスク」と言っているところもある・・・ん?受動喫煙のほうが100ミリシーベルト被曝?受動喫煙のほうがリスクが高いというのは???喫煙者のほうがリスクが低い?ということで、数字もずいぶんあやふやである・・・)

低レベル放射能が人体に与える悪影響についての検証についてhttp://fujiwaratoshikazu.com/2011disaster/というデータもあり、こちらも「悪影響を与える」と言っている。

反対に、こんな記事もある。
「少量の放射線はむしろ健康にいい」と。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5846?page=2

以下、編集抜粋、転載。
・・・・・・

どんな微量の放射線でも危険であれば、日本各地にあるラジウム温泉などは有害で湯治どころではないはずだ。また成層圏を飛ぶ旅客機などは地上の150倍の放射線を浴びている。

毎日、強い放射線を浴びているパイロットやキャビンアテンダントなどはがん患者が続発しているはずだが、そういう話は聞かない。(東京―ニューヨーク間の1回の往復で200マイクロシーベルトの放射線を浴びるという)

温泉以外にも世界には自然放射線のきわめて強い地域が存在する。例えば中国の広東省陽江県の自然放射線は年間6.4ミリシーベルト、ブラジルのガラパリの海岸では最高6ミリシーベルト、アフリカのある地方の場合は10.2ミリシーベルトにも達するそうだ。
だが最近の研究では、これらの地域でのがん死亡率は通常の地域よりも少ないそうだ。

そして、療養に適した温泉の被曝量は年間30ミリシーベルト。

また、これまで報告されている限りでは、250ミリシーベルト以下の被曝で治療が必要と認められた症例は1つも存在しないという。

・・・・・・
転載終わり。

もしも、これが本当であれば、前記事「原発(その9)恐ろしい日本政府」http://kayashi.blog.so-net.ne.jp/2011-04-25で書いた「子どもが年間に浴びていい放射線量は20ミリシーベルトまでに基準値が引き上げられる」ことについて、騒ぐ必要などない、ということになる。

しかし「原発の周囲のガン発生率が高い」という記事もある一方で、
こちらは「自然放射線の強い地域はガン発生率が低い」とのこと・・・

ただし、あくまで「自然放射線」なのである。先祖代々この土地に生きてきたということで、おそらく体質的に「放射線への耐性」が高いのでは、と素人ながらに推測する。
それに、自然放射線量が高い地域での、ガン発生率がどのくらい低いのか・・・明確な数字が出されていない。

一方、原発周辺住民のガン発生率について、こういったデータもある。
「原発周辺のガンの危険性(ドイツ連邦放射線防護庁)」
http://www.priee.org/modules/pico2/index.php?content_id=12

そして、上にも書いたとおり、「全国15カ国の原発労働者40万人の調査では、50ミリシーベルト以下でも発ガンリスクが高まっている」との結果が出たというのだから・・・

これを見ると、自然放射線と原発から排出される放射線は分けて考えたほうがいいのでは、とさえ思う。
それに・・・何しろ、原発は「自然界にはないプルトニウム」があるのだし・・・と素人の私は考えてしまう。


それでは、「微量の放射線は無害だ」という池田氏の記事より、
以下、編集抜粋、転載。
・・・・・・
○微量の放射線の影響は癌にかかる確率が上がるだけなので、検出がむずかしい。日本人の約50%は癌にかかるので、特定の母集団でそれが1%上がっても誤差の範囲に入ってしまうからだ。

○紫外線が遺伝子を傷つける力は強いため、生物は遺伝子を補修する機能をもっている。したがって、いま生存している個体は放射線による遺伝子の破壊には強いと考えられる。むしろ微量の放射線は細胞を活性化させて健康になるというホルミシス仮説もある。

○被爆者のデータでも200ミリシーベルト以上では線形の関係(発ガン率)が見られるが、それ以下では見られない。(※ハヤシ記・・・200ミリシーベルトまでの被曝であれば、健康被害はない、ということを言いたいのだろう)

・・・・・・
転載終わり。


微量の放射線を浴びたからといって、パニックになるほどのことではないことは承知しているし、年齢が高ければ、何十年後かにガンになったところで、それは老化によるものである可能性も高い。

ただし、外部被曝と内部被曝は違う、ということで、怖いのは内部被曝だと、専門家含め他の方たちは言っている。
池田氏の記事に対する他の方のコメントにも、そのことが指摘されている。
そして、上でも紹介したが、同じコメント欄にて、リンクされていたものを改めて紹介。

・ピッツバーグ医科大学放射線科の放射線物理学名誉教授アーネスト・スターングラス博士による低レベル放射能が人体に与える悪影響についての検証。
http://fujiwaratoshikazu.com/2011disaster/

・原発周辺のガンの危険性(ドイツ連邦放射線防護庁)
http://www.priee.org/modules/pico2/index.php?content_id=12

ということで、上の方にも書いたが、原発周辺のガンの発生率は高い、とのデータがあるのだ。
このことについては、池田氏はどう考えるのだろう。

また「200ミリシーベルト以下であれば、発ガン性との相関関係が見出せない」との説だが、慶応大学の放射線治療医師の近藤誠氏は「100ミリシーベルト以下」という説を紹介している。

こんなところでも数字の違いがある。
200ミリシーベルトまでなのか、100ミリシーベルトまでなのか・・・「あやふや」である。

池田氏は「直線仮説(LNT仮説=微量でも被曝すれば発ガンリスクがある)は科学的に実証されていない」と言い、「200ミリシーベルトまで無害」と信じているようだが・・・

「100ミリシーベルトまでなら無害=つまり100ミリシーベルト以上からリスクが高くなる」という説もあるのだから、この数字の違いに、「低放射線被曝無害説」も本当かどうか分からない、ということになる。

そして、池田氏の否定する直線仮説(LNT)は、国際的に権威のある、米国科学アカデミーの委員会(BEIR)や国際放射線防護委員会(ICRP)らが支持しており、国際的には「直線仮説」(LNT)が有力とのこと・・・

近藤誠氏など「低線量被曝でも発ガンリスクはある」という放射線を扱う専門家医師、米国科学アカデミー委員会、国際放射線防護委員会を簡単に否定していいのか?と思ってしまうのだ。

そう、データや専門家の仮説がこれだけ違うのである。

よって、ガイガーカウンターをソフトバンクのショップに置こうとしている孫正義氏を「不安を煽っている」と批判できないのでは、ということである。孫正義氏は直線仮説(LNT)を支持しているのだろう。

もちろん、池田氏が支持する説も、放射線基礎医学の専門家による仮説なのだろうから、ひょっとしたら池田氏の言っている「低線量被曝無害説」のほうが正しいのかもしれない。

でも、まだ不確かだ、ということである。
「低線量被曝は無害だ」という説もある、ということしか言えないのだ。
少なくとも、放射線関係の専門家でもない池田氏は、「直線仮説」(LNT)を否定する根拠は持ち合わせてはいないはずだ。

ただし「低線量の放射線をやみくもに恐れることはない」ということが言いたかったのだとすれば、それは大いに同意する。

ちなみに、池田氏が支持している「低線量被曝は無害」という説が書かれた本を紹介しておく。


アマゾンのレビューも参考になるだろう。データの信頼性に疑問との声もある。

専門家ではない素人の私たちが、これら専門家の説を正しく判断できるのか・・・
どこかに数字の操作はないか、都合の良いデータをもってきているのではないか、どういう条件の下でデータが作られたのか、などなど考えないと、騙される可能性もある。

果たして、微量の放射線は、人体に害があるのか、ないのか・・・

「日本人の50パーセントはガンになる」というけれど、これは老人を含めているため、半分がガンになるという数字になるのだろう。

老化によるガンなのか、被曝したためにガンになったのか・・・

なので、40代までの日本人ガン発生率と、同じく、被曝した人の40代までのガン発生率の数字、そして原発周辺住民の40代までのガン発生率が知りたい、とも思った。

40代でガンになる人は、全国的に見れば少ないだろう。
少なくとも、40代までのガン発生率は、50パーセントではないだろうから。
そして、喫煙していたかどうか、ということも含め、被曝に関する詳細なデータをとったほうがいいと思うが・・・

「微量の放射線は無害である」と言えるデータが、ほんとうに正しいのか、数字の操作はなかったか・・・
もちろん反対に「低線量被曝でも健康被害がある」というデータにも言えるだろう。

ま、原発の近くに家族(子ども)と共に住んでいる研究者が「低線量被曝しても無害」と言い切っているのであれば、その人の言うことは信じられるかもしれない。

つまり「低線量被曝しても無害だ」と、安全な場所から言われても、いまいち信用できないのだ。

近藤誠医師もこう言っている。
(1)被曝線量が100mSv以下だと発がんリスクはほとんどないが、それを超えると急上昇する「しきい値仮説」、(2)100mSv以下でも被曝線量と発がんリスクが増大する「直線仮説」・・・
(1)は放射線の毒性を軽く見せたい原発やがんCT検診の推進派が、(2)はその反対派や中間派がそれぞれ支持してきました。

なので、原発推進派・擁護派・容認派は「しきい値仮説=低線量被曝は無害説」を、原発反対派は「直線仮説=低線量被曝でも発ガンリスクあり」(LNT)を、自分の考えに都合の良いデータや仮説を支持しているのかもしれない。

ただし、老人については、低線量被曝の影響はそれほど考えなくていいのかもしれない。
被曝よりも、老化によって病気になる可能性が高い。
そして、低線量被曝よりも、避難所暮らしで健康を崩すリスクが高い気がする。

福島原発事故によって避難を余儀なくされている住民に、選択権があってもいいのでは、と思う。
健康を崩しかねない避難所暮らしを考えれば・・・避難しないほうが、老人にとってはリスクが低いかもしれない。

老人と、子どもや若い人と、リスクは同じではない、というのは分かる。

よって、失礼ながら老人に近い年齢といっていい池田氏に「低線量は無害」と言われても・・・とも思ってしまう。
同じ被曝量でも、赤ちゃん・子ども・若者と、中高年以上の年齢の方とはリスクが違うのでは、ということで。

ーーーーーーーーーーーーーー
○コストについて

原子力予算と同じだけのお金を代替エネルギー開発にまわすだけでも、だいぶ違うだろうと思うのだが。
原発を受け入れる地域には、それはそれは膨大な額の交付金を渡すというのだから、そういったコストを入れれば、原発は安いとは言えないだろう。
ほか、使用済み核燃料の処理代も入れれば、ほかのエネルギーコストよりも上回ってしまうだろう。
そして、安全性を高めるためのコストももっともっとかけないとならなくなる。

池田信夫氏のブログhttp://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51699243.htmlに書かれてあったが、原発の安全性を高め、リスクをゼロにすることは工学的に可能だが、それをすると、火力発電よりもコストで競争できなくなる」とのことだ。

以下、抜粋転載
・・・・・・
「炉心溶融のリスクがある軽水炉は工学的には危険な技術で、リスクをゼロにするには、出力を数万kWぐらいに落として炉心溶融しても圧力容器が壊れない設計にすればいいが、それでは規模の利益がなくなって火力とコストで競争できない」ということである。つまり軽水炉でリスクを工学的にゼロにすることは可能だが、それでは原発は経済的に成り立たない
・・・・・・
転載終わり。


ということは、「原発はコストが安い」というよりも、コストを下げるために安全性を犠牲にした部分がある、ということになる?

また池田氏は「原発のアキレス腱は安全性より経済性である。原発は核燃料サイクルや損害賠償のコストを考えると、私企業には不可能なプラントになったといわざるをえない」とも書いている。

ほか、これも興味深い記事だった。(池田氏の孫氏の太陽光発電コスト考への反対意見)
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51701378.html
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51700422.html

そして、そんな池田氏のブログに対する記事も紹介。
http://lailai-hanyu.at.webry.info/201104/article_11.html

ほか、参考になった記事。
http://arigirisu.at.webry.info/201104/article_4.html



○これはやってほしいと思うこと。

池田氏が言う<電力会社が送電網ももっているため、独立系発電業者との公正な競争が成り立たない>ということで・・・それについての他の方のコメント「これはNTTの場合の様に誰でも使用できるやうに変更出来るはず」
「送電網は公営化することで公平な運用維持を図り、自由な事業者の参入の機会を増やす努力をすべきです」という意見に賛成。
そうすれば東電などの電力会社の独占状態をなんとかできるということで。

ーーーーーーーーーーーーーー
○原発はほかの事故に比べ危険か否か

池田信夫氏は「原発よりも自動車や石油火力のほうが危険」http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51693454.htmlとしている。
ホリエモンもそう言っていたっけ・・・

それについて、原発のリスクは別次元だと私は思うが・・・

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