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産み育てる=当たり前ではなく、とても大変で偉いことという風に捉えれば、と [本・テレビ番組・ドラマ・映画・マンガ・アニメ]

山口智子の産まない宣言
http://www.news-postseven.com/archives/20160226_388620.html
以下転載

血の結びつきを全く信用していない。(中略)私は子供のいる人生とは違う人生を歩みたいなと。だからこそ、血の繋がりはなくとも、伴侶という人生のパートナーを強く求めていました》

《ずっと、子供を産んで育てる人生ではない、別の人生を望んでいました。今でも一片の後悔もない。夫としっかり向き合って、二人の関係を築いていく人生は、本当に幸せ》


 赤裸々な、しかしショッキングな言葉が並ぶのは、『FRaU』3月号(講談社)。山口智子(51才)が、約2時間にわたって答えたというインタビュー記事が掲載されている。


 1995年に結婚した夫・唐沢寿明(52才)とは毎年、スペインへ旅行に出かけるなど、結婚20年が過ぎてもなおラブラブな様子を語っているかと思うと、産まない人生を選んだことを《一片の後悔もない》と発言。彼女の言葉が今、世の女性たちの心を大きく揺さぶっている。


 山口は1964年、栃木県のある老舗旅館を経営する両親の元に生まれた。しかし、幼い頃に両親は離婚。山口は父方の祖母に育てられた。実の母、そして父親の再婚相手とは、関係がよくなかった。《血の結びつきを全く信用していない》という価値観は、この頃に培われたのかもしれない。


 1995年に唐沢と結婚した後は、女優業はセーブしつつも、雑貨ギャラリーを経営したり、衣装ブランドをプロデュースしたりと、活動の幅を広げている。唐沢とは今も月に1度は行きつけのイタリアン店へ出かけ、一般客に交じり食事を楽しんでいる。


 やりたい仕事をやり、長年連れ添った夫とは相変わらず仲良し。山口は、人生をとことん楽しんでいる。彼女の今回のインタビューが、多くの女性をざわつかせた理由はどこにあったのか。以下、《子供を産んで育てる人生》を歩んできた母の声だ。


「7才の娘はこの世で最も愛すべき存在で、娘のためになら、命だって投げ出せます。でもどこかで“娘がいなかったら私はもっと自由だったのかな”と思ってしまうし、そう思う自分が嫌です。正直、もともと仕事が好きだったのは確か。山口さんの発言からは、私が叶えられなかった“もう一つの現実”を突きつけられた気がしたんです」(42才・アパレルメーカー勤務)


「息子のお弁当を作るため、毎朝5時に起きています。仕事から帰ったら、炊事と洗濯。好きなことをする時間も、夫と満足に会話する時間もありません。山口さんの告白を読んで、私の自由は子供に奪われたのかと思ってしまいました」(48才・教師)


 そこにあるのは、子供のいない自由な人生への嫉妬と羨望。もし子供がいなければ、山口のように好きな仕事をし、夫と海外旅行をしていたのかもしれない──そんな可能性が、どこかまぶしく思えてしまうのだという。


◆「女失格」という周囲の視線


 子供を持たない女性からも大きな反響があった。とりわけ、自分の意志で子供を持たない人生を選択した女性は、「よくぞ言ってくれた」と喝采を送った。


「首がもげるほど同意しました。私も結婚する前から子供はいらないと決めていました。でもそう言うと“女失格”という視線を周囲から向けられて、つらかった。幼い頃から両親が不仲で“あなたがいなければ離婚できたのに”とまで言われていたから。私は、親を自由にさせられない“枷”のような存在だったんです。その記憶があるから、子供を産もうとは思えない。山口さんも家庭環境が複雑だったみたいだし、自身の過去を踏まえてあの発言をしたのは尊敬に値します」(42才・テレビ関係者)


「旅行が好きで、おいしいレストランに入るのが好き。生きがいともいえます。夫とそういう生活を続けていきたい。だから子供はいらないと決めた。“子供はいらない”と言ってしまうと周囲を否定したように受け取られて敵意むき出しの人もいる。内心はうんざりしてきました。だから、山口さんの告白は最高。これで“子なしハラスメント〟が落ち着くといいのですが」(45才・化粧品メーカー勤務)


 不妊治療を続けても効果が得られず、出産を諦めたA子さん(45才・パート主婦)は「子供はまだ?」と聞かれるたびに胸が締めつけられていたという。だからこそ山口の発言には勇気をもらえた。


「40才近くなって結婚しているくせに、なんで当たり前に子供を産まなくてはいけないと思い込んでしまっていたのか。それまで自由も楽しかったし仕事もやりがいがあったから結婚もしていなかったのに。アラフォーになり、産めない年齢が差し迫ると、子供を産まないと人生半分失うという考えに勝手に洗脳されてしまっていた。そうですよね、もっと普通に楽しいはずでした…」


転載終わり

このネタでもう少し引っ張る。
こういう記事を読むとまだ世間には「子どもを産み育てるべき」なんていう圧力があって、嫌な思いをしている人も多いのかも。
やっぱり「産まない選択をする夫婦」はまだまだ少数派ということで、騒がれているのだろう。

ただバブル時代「ディンクス」という言葉が流行ったし、今更「子どもをあえて持たない夫婦」がそんなに珍しいのか? と違和感もった。

これについて、様々な意見があるけど、大半は「どっちでもいいじゃん」「個人の自由」ということで、「産まない選択」について、当たり前のこととして受け止めている人が多い。

子どもを持てば、時間的にも経済的にも大変だ。
なので子どもを育てる自信がない、ほかにやりたいことがあるため子どもを優先できない、自分には無理、という人がわりといても、ちっともおかしくない。

おまけに保育園には入りづらい、産科や小児科が少ない、病児保育がない、大学へ進学させるまでお金がかかりすぎ、などなど社会システムも整っていないし。

病気がちの子どもをもったら、ま、働きながら育てるというのは無理になってくるだろうし。
そもそも働きながら育てるって、よほどの体力と、祖父母のサポートがないと無理だろうし。

記事の中にある毎朝5時に起きてお弁当作り。
それを「あたりまえ」と言われると、がっくりくるお母さんもいるのではないか。
がっくりくるようなら、親の資格はない、なんて厳しいことを言う人もいるかもしれないけど、そういう空気が、親を追いつめるのかもしれない。
いや、記事の中の「子どもに時間を奪われる」と愚痴を吐いた女性に対し、厳しい意見が目についたから。

子どもをもったら、愚痴を吐いてはいけない、ネガティブに思ってはいけない、不幸を感じていけないとなると息苦しそう。

もち、子どもの立場からすれば、親にそう思われるのは悲しいことかもしれないが。

なので子供を持つなら、相当の覚悟は必要だなとも思った。

中には、イジメや不登校、引きこもり、将来への不安などなど、そういった問題を抱えている親御さんも多いだろう。心身ともに疲れて当然だ。

子どもをもったことを愚痴ったり、ちょっとネガティブにとらえたことで、非難する他の人の意見を見ていると・・・

「オオカミ子どもの雪と雨」のアニメに出てくる主人公・花を思い出した。
辛い時も笑顔を絶やさない花さん。愚痴も吐かない。ほんとうに立派なお母さんだ。

子育てをちょっとでもネガティブに捉えるお母さんを非難する人は、花さんみたいな人が理想の母親像なのだろう。

そう、花さんは、すぐにダンナを亡くし、双子の子育てに奮闘するけれど、子どもに当たったりすることもなく、つねに子どものことを考え、自分のことよりまず子ども、朝から晩まで働きづめ、本当にすごすぎる生活をこなすのだ。

なので、みっともないところや、自分勝手なところがない、マイナス面が全くない聖人(聖母)のような花さんに、人間味を感じることができず私はあまり共感しなかった。


人間そう強くはない。

いや、強い人間でないと、親になってはいけないのかもしれないが。

ならば、育てる自信がない人、子どもを持ちたくない人がたくさんいても不思議ではない。

若者が老人を支えるシステムになっている日本社会は困るだろうけど、
子どもは持たないという人も普通にいてもいいし、
だからこそ、子どもを育児放棄したり虐待せずに責任もって産み育てている人はもっと尊敬されていいのでは、と思う。当たり前のことではなく、とても「偉い」ことなのだと。

・・・・・・・・・・・
余談。

子どもが欲しくない、持ちたくない理由は人それぞれだろうけれど、
自分の場合は、時間的にも経済的にも無理というほかに、自分の遺伝子がたとえ半分でも引き継がれるのは、あまりいいことと思えなかったこともある。

卑下しているわけではなく、冷静にこのように考えている。
これから生きていくのに、私の性質を引き継げば、ルーザーになる可能性がものすごく高く、惨めな思いをするだろうことが予想されると。

今までは真面目に努力さえすれば何とかなった時代だった。
でも、これからは違うという。
学歴があってもコミュニケーション能力がなければ、仕事もできないだろう。就職も厳しい。
社会は激しく変化していくので、それにすばやく順応していく能力、瞬発力も必要。(私にはこの力がかなり劣っている)

海外の優秀な人たちとの競争、よほど能力がない限り、今のような豊かな暮らしは維持できないという。グローバル化は、貧しさも平準化し、力のない人はもっと貧しくなっていくらしい。日本の社会保障制度は破たん寸前。将来はおそらく、今のようには助けてはくれないと思う。生活保護もどうなることやら。

気持ち悪いのが「国のために産め」という意見の人がちらほら見受けられることだ。
「未来の納税者」という考えもそれに入るだろう。
老人を養うのに、搾取する若者が必要だってことは分かるけど、国や社会のために産み育てようなんて考える人っているのかしら?

恋愛結婚が主流となって、恋愛できない人があぶれる(淘汰される)のは仕方ないことで、それはそれでいいのでは、と思う。恋愛に興味を持てない人もいるだろう。あまり楽しくなさそう、面倒くさそうと思う人もいて当然だろう。実際、そういうケース多いだろうし。無理してすることではない。

恋愛はコミュニケーション能力が試されるし、これがない人はきっと厳しいだろう。気遣いも面倒。

※というか、そもそも面倒と思うような人(心が動かない)と多大なエネルギーを使ってつきあっても仕方ない。そんな考えの人もけっこういるのではないだろうか。人が使えるエネルギー(時間、お金)は限りがある。

就職試験でも、学歴なんかよりこのコミュ能力が問われるというから、基本はコミュ能力。これがないと始まらないという社会になるのだろう。

で、コミュ能力のほかには容姿や収入(稼ぐ力)なども見られ、レベルが高く、高スペックな人同士が結婚すれば、その子どももその性質を引き継ぐだろうから、日本は少数精鋭でいけばいいと思う^^;

ま、上の方の人たちは、搾取するいつでも切り捨て可能な安く使える奴隷=働き手が欲しいのだろうけれど。きっと移民や外国人労働者で賄うんだろうね。

※日本のこれだけの高いレベルのサービスに対して、人件費の安さは異常だという。たしかにヨーロッパって物価も高いけど、人件費も高い。日本は使い捨ての安く使える奴隷がいるから、低価格のサービス、物価安がまかり通っているのだろう。

ところで、欧米では無痛分娩が主流だけど、日本は痛みに耐えてこそ、と女性に負担を求める事を美徳とするので、そういったことも少子化の原因のひとつかも。ちなみに局所麻酔の場合、子どもには影響は全くない。自然分娩のリスクと比較すれば、とんとんだ。欧米から見れば自然分娩は野蛮らしい。麻酔なしで手術するようなものだと。

まあ、とにかく、もし自分子どもがいたら、その子は、いじめや不登校、引きこもり、ニート、社会からあぶれる可能性が高いな、と思ってしまうのだ。世間でいうところの「まともに」育てる自信もないし、自分自身、あんまりまともじゃない気がする^^;(いわゆる世間の価値観に合わせることができない)

自分の子は、この社会を運営するための奴隷(低賃金で使い捨て、見下され、挙句の果てに、もし犯罪に手を染めれば、ゴミ、害虫扱い)にされてしまう気がする。
え? ひねくれている? 悪くとりすぎ? そう、このネガティブな思考も、社会にとっては害悪かも^^
なので淘汰されるに限るってことで。

※『ドラマ相棒』の録画をやっと見ている^^; 今回シーズン14の第12話、世間から害虫のように扱われる男性2人が出てくる。陣川さんのことより、私はこっちに心を寄せられてしまう。たぶん、私もそっち側の人間なので。
で、陣川君に心を寄せる人はまともなのだろう、と思う。陣川君、恋愛に一生懸命だし、陣川君のような人が世間の価値観に合った人であり、世間にとっては、若者はこういう人(恋愛に一生懸命)であってほしいのだろうな。で、結婚し、子どもを持ってほしいと。

ま、とにかく、まともな人たちが社会を盛り立ててくれ、という感じだ。

・・・・・・・
余談その2

世間や周囲に攻められないようにするには、「本当は子どもが欲しいけれど、無理なんです」っていうポーズをとっておいたほうがいいのかもしれない。本音では別に欲しくないとしても。

子どもに限らず、これは結婚も恋愛も同じ。「できないんです。私ってかわいそうな人なんです」ってアピールしておけば、「子どもをもたないと、結婚しないと老後は不幸になるよ」と脅す人、「子どもを持つべき、恋愛や結婚をするべき」と強制、または「子どももったほうがいいよ、結婚や恋愛したほうがいいよ」とおすすめする人、あるいは「何を強がっているの? 本当は欲しいんでしょ?」と哂う人はいなくなるだろう。
弱者のふりをすればいいのだ。
弱者を認識している人を、いじめる人はそうはいない。

ただ、「私は世間がおすすめする行為ができないかわいそうな人・負け組・弱者」アピールすると、おかしな気遣いや同情がうざかったり、逆にうざがられたりする場合もあるだろうけれど・・・どっちがマシか、だなあ^^;

・・・・・・・・
余談その3

ドラマ相棒シーズン14の12話目。

『生きているだけで存在自体が嫌われる』という犯人らに、つい心を寄せてしまい、さすがの右京さんもこの犯人に対する明確な返しがなかった。

こういったキャラをシリアスに捉えてくれた相棒に、共感。

ここで、またふと例の小説を思い出す^^;
レベルが高いとする容姿のカワイイ女主人公に、ばい菌扱いされる容姿がいけてなく、センスも悪く、周囲からも軽んじられているオタク女子。けれど、なぜかばい菌扱いされているオタク女子は「気にしていない」「堂々としている」「異性にも積極的」「ずうずうしい」ので、主人公のそういった言動も、読者は許せてしまう。

冴えない・イケてない人物を哂うだけの話は、いじめを容認しているようで、気持ち悪い。
描かれているキャラが気持ち悪いのではなく、そういった物語そのものが気持ち悪い。害虫を生み出しているのは誰? という感じ。
って、いやいやきっと私のような人間の遺伝子が、害虫を生み出すのでしょう。失礼しました。

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