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幸福度 [人生・生き方・生活・人間関係]

2011年2月22日追記
「女の幸せ」って言葉をよく聞くけれど・・・ではなく「人間としての幸せ」を考えたほうがいいかも。
・・・と、これは専業主婦として家庭のために生きた千住文子さんも、そう思っているらしい。千住真理子さんが自分が子どもを持たず、芸術の道を進むことで「女の幸せは得られなかったかも」と言うのに対し、「人間としての幸せ」ならばどうなのか?と聞くと、真理子さんは「ヴァイオリンと共に芸術の道を歩めて幸せだ」というようなことを答えたらしい。家族のために家庭一筋に生き、社会的に大活躍する子どもたちを育て、一般的に言われる「女の幸せ」を体現した千住文子さんだからこそ、「女の幸せではなく、人としての幸せを感じて欲しい」という言葉に重みがあるような気がする。
世間が言う「女の幸せ」というのにも、振り回されないほうがいいのかもしれない。
そしてつくづく思う・・・万人に共通する「こう生きれば幸せ」というものはないのだと。

※千住文子さん(ヴァイオリニスト千住真理子さんの母)については「生き方さまざま」http://kayashi.blog.so-net.ne.jp/2011-02-03と「生き方それぞれ」http://kayashi.blog.so-net.ne.jp/2011-01-23でも取り上げました。

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2011年2月13日追記
こんな記事を見つけた。
香山リカさんインタビュー記事「女性の幸せが遠のく時代」
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/trend/20101106/109140/

要するに、幸せ理想像が高い、較べる対象のハードルが高いので、「私はこれでいいのかしら?」と満足できない人が増えた、「もっとがんばらなくては」と無理して結局疲れてしまい、心身を壊してしまう人もいる、ということのようで・・・けれど、結局、人と較べて、自分の幸福度をはかってしまうのも仕方のないことで、自分は自分と割り切ることができれば苦労はないのかもしれない。

でも「幸せ理想像が高い、満足度のハードルが高い」っていうのは、恵まれているからこそ、そう考えてしまう、そう感じているということで、幸せなことかもしれない。

それと、香山さんが指摘しているように、真面目でがんばりやで努力家の人が「もっとがんばれば、もっと理想に近づける。もっといろいろ手に入れられる」と思い、現在に満足できず、なんとなく不幸感を抱えてしまうこともあるのかもしれない。周りから、自分がどう見られているかも大いに気になってしまうのだろう。
けど、努力している自分が好き、なのだから、努力しているときが充実感があって幸せ、という場合もあるのかもしれない。

ぐうたらで怠け者は、「ま、いいっか」とあんまりがんばらないので、案外、満足度は高いのかもしれない。
もちろん、がんばることができず、「これではいかん。私はダメ人間だ」と不幸感を抱く場合もあるかもしれないが。
結局、どんなケースも、プラスに捉えることもできれば、マイナスに捉えることもでき、考えようによって決まるということで^^

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2010年5月1日
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2010042700735
「日本人の幸福度、6.5=欧州主要各国下回る」

20100427ax02.gif
(グラフは上記サイト記事より転載)

まず思ったのが・・・「幸福度」なんて、とても曖昧なものを数字で表すのは難しいのでは、と。

で、その数値が欧州諸国を下回ったということで、日本人は幸福をそれほど感じていない、という風に捉えられているみたいだけど、ちょっと見方を変えてみれば・・・上で示した記事にのっていたグラフを見てみると、「ものすごく不幸」という人は少ない。不幸でもないけど、べつにすごく幸福でもない、まあ、でもやや幸福かも、という中間的な人が多いような気がする。いわゆる「まあまあかな」という感じ。

私もそういう感覚だ。では、なぜ「すごく幸福だ」と思えないのか。
それは・・・たとえば、何か良いことがあっても、これが続くわけがない、この次は悪いことがくるかも・・・と考え、手放しでは喜ばない。人から褒められても、いえいえ私なんかそんなに褒められた人間じゃないです、と思ってしまう。

謙遜、用心深さ、慎重さ・・・これらは割りと多くの日本人に染み付いているのではないか、と思う。
だから「すごく幸せ」と思う人は少ないかもしれない。その代わり「すごく不幸だ」という人も少ないのだと。

それに、今までこのブログで吼えてきたように、世間はいちいち「人の生き方にケチをつける」のだから、自分の生き方に自信を持てない人もたくさんいるだろう。自分の生き方に自信がないのだから、そんなに幸福感を持てるはずがない。

だって・・・それはもう、いろんな人の生き方がマイナスに捉えられ、ケチがつくのだ・・・

稼がない人(専業主婦など)にケチがつき・・・関連記事「専業主婦・・・物乞い的生き方?」http://kayashi.blog.so-net.ne.jp/2010-04-26http://kayashi.blog.so-net.ne.jp/2010-04-29にて

結婚しない人にケチがつき・・・「35歳独身限界説」や「負け犬の遠吠え」や、ほか世間メディア様が言っているように、独身者は負け組で自分の成長が得られず、最後には孤独死をするかわいそうで不幸な存在のようだ・・・^^
http://kayashi.blog.so-net.ne.jp/2010-02-23などに、いろいろ書いてきた。

恋愛しない人にケチがつき・・・よって恋愛しないといって若者にもケチがつき・・・関連記事→http://kayashi.blog.so-net.ne.jp/2010-04-23など・・・とにかく世間様は「恋愛しろ」とうるさくて、恋愛しない人をマイナスに捉える。この関連テーマでは他にもいろいろ書いたっけ。

オタク趣味な人にケチがつき・・・趣味にまで世間は口出しし、一時は「犯罪者予備軍扱い」までした。オタクは気持ち悪く、恥ずかしい最低の人間というランク付けもあったようだ。関連記事→http://kayashi.blog.so-net.ne.jp/2010-02-09など・・・他「ハヤシのブログその1」でも散々吼えてきたっけ。

といった具合だ。ほかにも「友だちが少ない人」「モテない人」「容姿がいまいちな人」などなど、陰ではおそらく「子供がいない人」にも、いろいろとケチがつくことだろう。
負け組、勝ち組と言っては、優劣をつけられ、劣等感を刺激される。

海外のことは知らないが、「人の生き方」に世間=メディアなどが、これだけくちばし突っ込むのが日本なのだから、「幸せ」と本人が思っていても、「でも、あなたの生き方はちょっとね・・・」「本当に幸せなの?」と何かと見下し、マイナスに捉えられるわけで・・・そういう世間が幸福感を奪っているのかもしれない。

もちろん将来への不安感が、生活への不安、不景気が、幸福感を持たせにくい、というのも当然あるだろう。

日本人は周囲の目を気にしがち、だが、その代わり「和」を重んじる傾向にあるから、低負担低福祉で個人的な競争で発展していくよりも、全体的に助け合う=高負担高福祉の社会のほうが合うのではないだろうか、と思う。

そして、ほかに幸福感を持ちづらい理由として、「周囲の目を気にして、幸せぶらない」「あえてちょっとだけ不幸ぶる」という姿勢も影響しているのではないか・・・

テレビでビートタケシも言っていたが・・・
周囲から見てそれほどうらやましくない生活をしている普通の人が「幸せだ」と言うと、「やせ我慢しちゃって」「無理ちゃって」とか思われ、負け犬の遠吠えのように言われてしまうので、「不幸です」「それほど幸せではないです」と言っておいたほうが無難・・・という空気もあるんだとか・・・たしかに、そうかも。

世間から見て「負け組」に見えてしまうだろう人は、別に本人はそう思っていなくても、「不幸です」「負けてます」という姿勢を見せておいたほうが生きやすい。「別に不幸じゃない」というと、突っ張っている、負け惜しみ、無理している、と捉えられてしまうから・・・と酒井順子の「負け犬の遠吠え」でも言ってたっけ。

反対に世間が見て「勝ち組」に見えている人が「幸せです」なんて言ってしまうと、「けっ・・・」と思われ、ヘンに嫉妬されたり、あら捜しをされたりするので、こういう人も「それほど幸せじゃないです」「そんなに良くないですよ」という姿勢を見せておいたほうが無難なのかもしれない。

もちろん「不幸です」と言いまくって、不満タラタラ、ネガティブオーラ出しまくりだと、それはそれで「うざい」「勝手に自己憐憫していろ」「その程度で不幸ぶっているんじゃないよ」と思われ、嫌がられて敬遠されるだろうけれど。

適度に「そんなに幸せじゃないです」という態度でいたほうが無難だ、といわれると、そうかもしれないなと、思ってしまった。

「他人の不幸は蜜の味」なので、周囲には「ちょっとだけ不幸」をアピールしておいたほうが憎まれない。

なので、「そんなに幸せじゃない」という姿勢を貫いているうちに、ちょっとだけ不幸ぶっているうちに、心のほうもそれに影響を受け、幸福感を持てなくなってしまうってこともあるかもしれない、と思ったのだった。


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